凧飛行-散文-2017(平成29)年-年賀状

2017年1月1日散文

20170101sun田貫湖

新年 あけまして おめでとう ございます

2017(平成29)年賀状
2017(平成29)年賀状

1月1日(日曜日)静岡県富士市・富士宮では雲はほとんどなく快晴で暖かいです。

2017(平成29)年 元旦

思い切って 飛び立てば 何とかなる。

今年も 羽ばたいていこう。

一歩 一歩 踏み出そう。

凧飛行(散文)

中司和正 作

気がつくと、飛んでいた。しかし恐いということは無い。どこか妙な安定感がある。凧のようなものをつかんでいるせいだろうか。しかし推進力をもっているのは凧ではなく、自分の体の方らしい。

凧はあくまでも支えのような役目を果たしているようで、だから、必死でつかまってるという感じでは無い。速度の調整も自在にできる。凧のようでもあるし座蒲団のようでもあった。

地面の上を5mほど身体を浮かして、水泳のバタ足のような格好で飛んでいる。そういえば、そうとうの高速で飛んでいるはずなのに、さっきから何かにぶつかるということが無い。障害物に気付くとともに、するりとそれらをかわしているのだった。

というより、もともと障害物のようなものは、ほとんど無かった。大きな建物もないし、高い木もない。しかしときどき、ひょこっと電柱のようなものが立ってる。何だろう?

どこからともなく、同じように凧につかまって飛ぶ者が現れた。何か気恥ずかしい感じがしたが、速度をゆるめて相手の方を見た。すると向こうも速度をゆるめて、こっちを見た。目を見交わし「こんにちは」と言うと、相手も「こんちわ」と応えた。

「何してるんだろう、こんなとこで? なぜ飛んでるのかな?」
「うん・・たぶん・・・」
たぶんの後が聞き取れなかった。

ふと、脇の方を電車が通りすぎた。とても身近な人が乗っているのが見えたが、誰なのかは思い出せない。ただ何もできないまま、電車は通り過ぎていってしまった。

電車が通りすぎた下に川があり、誰かが川のそばに立っている。写真を撮っているふうである。川の中には風景や人物などの写真が、ただよい流れていた。

どうも川の中の写真をさらにカメラで写しているらしい。近づいていくと、さっきの電車の人だった。

「こんにちは」
「あ、こんにちは」
「あの・・・さっき、電車に乗ってました?」
「いや、ずっとここにいたよ」
「おかしいな」
「なにか?」
「いや、べつに・・・」

「あの・・・何を撮ってるんですか?」
「なにも撮ってないよ」
「じゃあ何をしてるんですか?」
「何もしてないよ」

「だって、カメラ」
「ああこれ・・・ばれたか」
「・・・?」
「いや、からかってるんじゃないよ。ほんとに何もしてないんだから」
「どういうことですか?」
「だからさ、本当に、なにもしていないんだよ」
「そうか・・・」

向きを変え、スピードを上げる。巨大なアブのような虫がすぐそばを飛んで行った。自分の体が小さくなっているようだった。

ふと、何かが分かりかけてきた。なんだろう。もうすぐだ。そのドアの向こうに・・・どんどん体が小さくなってゆく。

「焦るなよ」
「え?」
さっき目を見交わした、あいつだ。

「お、いたのか」
「さっきからいたよ」
「そうか」

「そんなに焦るなよ」
「うん・・・でも」
「なに?」

「何かがあるような気がして」
「そうか・・・でも、分からないままでもいいじゃないか。焦ることないよ」

「でも、何か変なんだ。物足りないっていうか。何か忘れているような」
「そうか・・・でも」
「なに?」

「でもさ・・・」
「うん」
「もう、分かっているのかも知れないよ」


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